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アーカイブ: 3月 2024

気になるお口の臭い

皆さま、こんにちは。
もう気づけば春の訪れを感じる季節となり、新生活を始める方も多いことでしょう。
新しい環境に胸踊らせつつ、不安に感じることも少なくは無いと思います。
感染への配慮はしつつも、長らく続いていたマスク生活も徐々に薄れつつある今、改めて自分の口周りの状態について見直すこともあるのではないかと考えます。

本日は「口臭」をテーマに少しお話させていただければと思います。
皆さんは自分の口臭について、気になる瞬間はありますでしょうか。
コロナの影響でマスク着用時間が長くなり始めた頃に、口のネバつきが増え、一度は心配になったことがあるのでは?と筆者は勝手に想像しております。
口臭の原因は様々であり、喫煙習慣、全身疾患、口腔乾燥や口腔内の清掃状態、歯周病等々が挙げられます。
他の人から特に指摘はされたことはないが、なんとなく不安を感じているという方もいらっしゃいます。
そもそも、口臭は自分で感じにくいという点が、1つの難しいポイントだと思います。
マスク着用は、口呼吸の頻度増加による口腔乾燥と、自分の息が外に出づらいという点が口臭への懸念と繋がっていると考えられます。

「口臭を人に指摘された」、もしくは「自分で気になる」と感じたとき、まず原因を疑うのは、息の出口である口腔内の環境です。
我々歯科では口臭の悩みについて、患者様からご相談を受けることもありますが、歯科では口臭をどう診断しているのか、どう対応しているのかを簡単にまとめてご紹介いたします。

まず診断に関してですが、問診、質問票等に加え、特徴的な検査方法が大きく分けて2つあります。

①人の嗅覚を使う
②測定機器を使う
の2つです。

①は口臭官能試験というもので、手順はシンプルに、第三者に口臭を嗅いでもらい、0~5の6段階評価を行うものです。
原始的ではありますが、後述する現在の小型機器では測定されない成分も含めて評価可能であるため、一番簡便かつ実用的で総合的な評価が可能と言われています。

②の機器にはいくつか種類があり、大学のような大型施設に配置してある口臭測定用ガスクロマトグラフィーといったものから、オーラルクロマ(エフアイエス株式会社)、ブレストロン(株式会社ヨシダ)のように小規模なクリニックでも使用可能な小型の口臭測定器があります。

オーラルクロマ 
((株)日本歯科商社 商品購入ページより参照)

【測定時間わずか30秒、どこでも測定できる口臭測定器】
小型・軽量で持ち運びもラクラク。測定ホースが1mあり、チェアサイドでもカウンセリングルームでも場所を選ばず測定できます。測定時間もわずか30秒で患者さんを煩わせません。

ブレストロンⅡ
((株)ヨシダ 商品情報ページより参照)

それらの機器は全て、口臭の主な原因物質とされている揮発性硫黄化合物(VSC)をターゲットに計測しており、その中でも硫化水素[H2S]、メチルメルカプタン[CH3SH]、ジメチルサルファイド[(CH3)2S]の3つが項目として挙げられます。
硫黄の匂いがあまり心地の良いものではないことは想像しやすいと思いますが
一般的に

硫化水素[H2S]:卵の腐ったような匂い
メチルメルカプタン[CH3SH]:魚や野菜の腐ったような匂い
ジメチルサルファイド[(CH3)2S]:生ゴミのような匂い

といったように、少し異なるニュアンスで表現されています。
(イメージしづらいかもしれませんが・・・)
これらの総量や、一部の機械では3つのバランスを測定することにより、口臭の原因を予測することが可能となっています。
例として、通常、硫化水素とメチルメルカプタンが総量の8割を占めているのですが、
この2つのバランスは

舌の汚れ(舌苔)が原因 → 硫化水素 > メチルメルカプタン
歯周病が原因      → 硫化水素 < メチルメルカプタン

以上のような傾向があるとされています。
また、ジメチルサルファイドが高値を示した際には、口腔内のみでなく腎不全などの全身的な要因が存在する可能性を示していると言われています。

検査結果により出た数値と、問診や質問票、口腔内の状況から総合的に判断して、診断を出すことになります。

次に歯科がどう対応しているかについてです。
口臭は、舌苔が原因となっていることが多く、その殆どが舌清掃による舌苔除去で改善すると言われています。
もちろん普段の歯磨きによるプラークコントロールや口腔乾燥への対応も重要となっています。
一方、歯周病が原因となっている場合は、重症度にもよりますが舌苔と同じく自分自身でのプラークコントロールに加え、歯石除去やポケット内の洗浄と、重症であれば歯周外科手術などが適応となるため、すぐ根本が解決して完治とまではいかないかもしれません。
しかし、ある程度短期間での症状改善が見込める可能性は十分にあります。
また、全身状態の関与が示唆された場合は、内科消化器系や呼吸器系などの医科への紹介を行う必要があります。
腎臓や肝臓の機能不全だけでなく、内服している薬剤が関与している可能性もあるため、再度身体の状態を確認することが大事になります。
口臭の原因が複数関与している際は、歯科での診察も並行して行うケースも考えられます。

前半に述べたように口臭は自覚することが難しく、あくまで他人の客観的な評価によるものであるため、不安に陥りやすいという側面があります。
人に直接相談しづらい症状ではありますが、口臭から、普段見えていなかった身体のサインを読み取ることができる可能性がありますので、なるべく1人で悩みすぎず、歯科等の医療機関で相談することをおすすめいたします。
原因や状態の程度が把握できると、気持ちもかなり楽になると思います。
お悩みの方は、いつでも気軽にご相談ください。

歯科医師 白井 健太郎

参考文献
1)東京医科歯科大学 歯科東京同窓会報 No.201.
医歯学総合研究科 健康推進歯学分野 財津 祟.p40-43

2)口臭.MSDマニュアル
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/

3)株式会社日本歯科商社.オーラルクロマ
https://www.dentalsupply.co.jp/product/detail_303.html

4)株式会社ヨシダ.ブレストロンⅡ
https://service.yoshida-dental.co.jp/ca/series/10757

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口が乾く 口腔乾燥症

皆さま、こんにちは。
日差しが春の訪れを感じる季節となりました。
同時に花粉などの影響により乾燥によるお肌トラブルに悩まされてる時期でもありますね。
今回はそんな乾燥にまつわるお話をさせていただきたいと思います。

「最近お口の中が、 乾いたな…」 と感じることはないでしょうか?
現代では高齢化社会に伴い、 口腔乾燥感を主訴に来院される患者様が増加しています。
疫学的には、 全高齢者のうち12 ~39% の罹患率があると言われています。
次の図は年齢別口腔乾燥自覚度を示します。

では、 実際に口腔乾燥症とはどういったものなのでしょうか?

●口腔乾燥症の概念と症状

口腔乾燥症とは一般的に「口腔内の水分減少により、 直接的または間接的におこる一連の口腔内におこる不調」 と定義されます。
臨床的には、 唾液の分泌量そのものが低下している唾液分泌低下症(SGH) と唾液分泌量にかかわらず 口腔乾燥感を感じるものdry mouth の大きく二つに分けられます。
症状として直接的なものでは口腔粘膜の感覚異常、 味覚異常、 唾液の粘稠感などです。
また、 間接的なものでは飲み込みにくさ、 噛みにくさなど様々です。
それらによって、 口腔乾燥でQOL が低下する可能性は否定できません。

●口腔乾燥症の原因

口腔乾燥症の多くが多因子性疾患であることから、 口腔乾燥症と断定することは難しいこともあります。

・加齢により生じたもの
・高血圧症、 糖尿病、 シェーグレン症候群、 自己免疫疾患などの全身疾患
・唾液分泌に影響を及ぼす抗ヒスタミン薬、 抗うつ薬、 抗精神病薬
・放射線治療による晩期障害
・ストレス
・水分減少

などです。
また、 昔に比べ柔らかい食べ物を好んで食べる風潮から、 咀嚼時間が減り口腔周囲の筋肉の衰えなども原因として挙げられます。

●診査

ムーカス試験

舌の表面とセンサ部分が平行になるよう押し当て3 回測定することで、 口腔湿潤度を測ります。

ガムテスト

10 分間ガムを嚙み、 分泌された唾液を容器に吐き出し計測します。

サクソンテスト
乾燥したガーゼを2 分間一定の速度で噛み、 ガーゼに吸収される唾液の重量を測定して唾液の分泌量を測定します。
その他の検査として、 唾液腺シンチグラフィー、 唾液腺造影検査などがあげられます。

●治療

口腔乾燥症による治療法はそれぞれの原因に対する原因療法が主体ですが、 それでも改善が見込めない場合では口腔湿潤剤を使用するなど対症療法も視野に入れ対応することもあります。
また、 唾液腺マッサージなどのセルフケアを行い、 直接刺激を与えることで効果の増大も期待できます。

耳下腺:耳の横を手指で後から前に向かって回すようにマッサージします。

顎下腺:親指の腹で舌を持ち上げるように押します。

舌下腺:指を下のアゴの骨の内側の柔らかい部分にあてて耳の下からアゴの下までを5ヶ所くらいを1~2秒押します。

原因に対する処置法は、

1.薬物性唾液分泌量の低下
薬が唾液分泌の低下を引き起こすことも多いです。
しかし、 明らかに服用している薬が原因だと分かっていても独断で中止するのではなく主治医と相談して、 服用薬の変更または、 量の調節を行うようにします。

2.ストレス
ストレスが原因の場合は、 心理士などによるケアが対象となります。
また、 心理的要因から薬が処方された場合、 唾液分泌量と関わりがあるかなど、 主治医と相談する必要があります。

3.唾液腺の器質的障害((放射線晩期的影響)
放射線により、 唾液腺そのものが破壊されてしまうことがあります。
その場合、 口腔湿潤剤などによる対症療法が基本となります。
また、 上記でも説明をしたように、唾液線の一部が機能している場合は、 セルフケアによる唾液腺マッサージが有効となります。

●最後に

口腔乾燥症により、 美味しい食事や友人との会話ができず、 個人のQOL に支障をきたしていませんか?
少しでも気になる場合は、 お近くの歯科医院を受診されることをおすすめします。

歯科医師 永井 綾香

参考文献
九州歯科大学生体機能学講座老年障害者歯科学分野 口腔乾燥症の病態と治療 柿木保明
ドライマウスと環境因子 日本歯科大学生命歯学部口腔外科学講座 日本歯科大学東京短期大学

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