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口臭白書 2019

 
西日本もようやく梅雨入りをし、関東も雨の日や曇りの日が続いています。
蒸し蒸し暑かったり、肌寒い日があったりと気温の変化がありますが、皆さまはお元気でお過ごしでしょうか?
梅雨空のどんよりとした天気の中でも、色とりどりの紫陽花が咲いているのを見ると心が癒されますね。

皆さまの口腔内のお悩みにはどんなものがあるでしょうか?
一人一人様々なお悩みを抱えていらっしゃるとは思いますが、口臭白書2019によると自分自身の口臭が気になった経験が「よくある」が17.9%、「時々ある」が56.7%にのぼっています。
「1度はある」(16.0%)を合わせると90.6%、口臭が気になった経験があるという結果でした。

口臭症の国際分類

口臭には食べ物によるものや舌苔、唾液の減少などの口腔内由来のものや、糖尿病や扁桃腺炎、蓄膿症などの口腔内以外の原因など様々なものがあります。

その中でも、口臭の原因の多くが舌苔(舌にたまった食べかすや粘膜)によるもので、舌苔以外にも虫歯、歯周病といった口の中に由来するものがほとんどです。
舌苔とは舌に付着した白っぽい汚れで、口臭を引き起こす細菌やタンパク質を多量に含んでいます。
多少の舌苔は健康な人にもありますが、口の中が乾いているとき、体調がよくないとき、胃腸の病気や脱水を伴う病気があるときなどに厚くなると口臭の原因となります。

口臭の原因を調べる検査の1つに、ガスクロマトグラフィーがあります。
これは、機械で口の中の臭い成分を数値化して調べる検査法で口の中の細菌が出す硫化水素や歯周病菌のメチルメルカプタン、内臓疾患などがあるときに出るジメチルスルフィドという、口臭の原因となる3つのガスを分析します。
3つの成分以外のガスが口臭の原因となるケースもあるため、その場合は、医師が直接臭いを嗅ぐ官能試験で確認します。

皆さまの中にもこのようなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
口臭対策としては、日頃の歯みがきで口腔内を清潔にすることや舌ブラシによるケア、唾液分泌促進のためよく噛んで食べる事などがポイントになります。
もし、強い口臭が気になるときは舌苔の異常や歯周病、虫歯など、口臭の原因となる病気がないか、歯科医院でチェックを受けることをお勧め致します。

歯科医師
沼口友美

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